現場は面白い! 熱っちイ!

だんだん暑くなって来ますよね。
その暑さ、建築現場は半端無く暑いんです!

日中30°以上になれば、建築現場の屋上は 優に40°以上になっています。
場所や作業内容により45°以上になる場合もあります。

建築現場の最上階は、デッキというトタン板のようなものが、全面に敷き詰められていて、夏場はその照り返しで暑いなんてものではありません。

実際デッキの上では、真夏の直射日光で目玉焼きができるほどです。その上で毎日、安全上義務づけられている長袖の作業着で作業をするわけです。


そういう状況でさえ耐えられないのに、更にその上をいく過酷な作業が、溶接工です。
ほぼ同じエリアで彼らは、柱の鉄筋の上下連結のための、溶接作業をしなければなりません。

溶接火花からのやけど防止のため、厚手の長袖の作業着を着用し、更に周囲と足元には、飛び散った火花で火災が発生しないよう、鉄板や専用の養生材で囲われた中で、溶接作業をするわけで、50°近くの環境での仕事となります。
まさに地獄です。

高層ビルでの仕事は眺めが良くて・・・、等とノンキなことを言う環境ではあ〜りません。
死にます‼

夏場は毎日毎日「熱中症注意!」の呼び掛けが、幾度と無く現場では連呼されています。

私も一度熱中症で倒れた大工が、あわや(死ぬんじゃないか!)という場面に遭遇したことがありました。

建築現場は面白いところですが、恐いところでもあります。

建築現場仮囲いの中の面白人間模様 その2

アンちゃん達の話2
ある日、詰所(休憩所)で二人の若い作業員が
A「うちは結構旨かったですよ」
B「うちはひどかったなぁ、目茶苦茶まず
かったよ」
A「うちは味噌汁の出汁は薄くて大したことは
なかったけど、おかずは結構良かったっすよ」
B「イイなァ! やっぱ楽しみねぇからよ、飯だけ
なんだよな! 」

私は二人の何処かの定食屋のグルメ話だと思い聞いていました。

A「特に良かったのが、しょうが焼きとカレーライ
スの日ですね!俺はしょうが焼きがチョーお
気に入りだったんです。カレーも肉はあんま
なかったけど、味は最高っすよ‼」
B「オメエ飯がワルかったら、最悪だよな!」
A「ですね!」

すると、その話を聞いていた別の業者のCが
C「しょうが焼きが旨いって、もしかしたら
八◯子?」
A「そうっすけど! ××さんも、もしかしたら八◯
子ですか?」
C「そうだよ!」
A「じゃあ先輩スよね!、何でパクられたんです
か?」
C「喧嘩だよ! オメエなんだったんだよ」
A「俺は道交法と窃盗です 、バイク盗んで暴走し
てたらマッポにパクられちゃたんです」

つまり彼等のグルメ話は、少年院での話で盛り上がっていたのです。
少年院は彼等の青春期の思い出の場所で、現在は職人としてルールを守り、現場や会社では重要な人材
として活躍しているのです。

建築現場仮囲いの中の面白人間模様 その1

初めまして、私は67歳のオヤジです。
現在 、吉祥寺YAKISOBA四季 という焼きそば専門店を経営しています。

昨年の3月までは、35年間建築関係の職人として従事していました。

皆さんご存知のように建築現場は、スチール製の仮囲いで中の様子は、なかなか伺い知ることができませんが、けっこう面白い世界なんです。
そこで今回から10回にわたり(面白ネタ)を紹介したいと思います。

まず1回目は、現場のアンちゃん達の話です。

彼等の多くは、その昔は学校ではルール無視のアウトローで、夜な夜なバイクや車高短でヤンチャしてた連中です。
街を歩いているときは、地面を引き摺るようなニッカ(作業ズボン)を履いて闊歩しているので、近寄りがたい雰囲気を醸し出しているので、特に女性のかたは目を会わせたくないと思います。

しかし彼等の多くは、現場内では、以外に真面目で上下関係をしっかり守り、挨拶等ちゃんとやる連中で、私の経験では、あちこちブラブラしているフリーター等よりはるかに責任感があり、ヤル気もあるんです。ですから、そのような経歴のある連中こそ信頼していました。

更に驚くことに、現場内ではルール遵守の精神がし、っかりあり、仮に後輩がルール違反すると大声で
「てめぇこの野郎! 危ねぇだろう‼ ちゃんとルール守れこのタコ!!!」
等と怒鳴ったりしています。

職長(親方)の作業打合せ会等でも、現場内でルール違反者を見つけたので「現場から退場させろ! 俺も学校ではルール違反で退学させられたんだ、ルール守れ無い奴は学校だろうと、現場だろうと皆な退場だァ! それが社会の常識だ‼」
と監督に注文するんです。

人は変われば変わるものなんです。