建築現場仮囲いの中の面白人間模様 その2

アンちゃん達の話2
ある日、詰所(休憩所)で二人の若い作業員が
A「うちは結構旨かったですよ」
B「うちはひどかったなぁ、目茶苦茶まず
かったよ」
A「うちは味噌汁の出汁は薄くて大したことは
なかったけど、おかずは結構良かったっすよ」
B「イイなァ! やっぱ楽しみねぇからよ、飯だけ
なんだよな! 」

私は二人の何処かの定食屋のグルメ話だと思い聞いていました。

A「特に良かったのが、しょうが焼きとカレーライ
スの日ですね!俺はしょうが焼きがチョーお
気に入りだったんです。カレーも肉はあんま
なかったけど、味は最高っすよ‼」
B「オメエ飯がワルかったら、最悪だよな!」
A「ですね!」

すると、その話を聞いていた別の業者のCが
C「しょうが焼きが旨いって、もしかしたら
八◯子?」
A「そうっすけど! ××さんも、もしかしたら八◯
子ですか?」
C「そうだよ!」
A「じゃあ先輩スよね!、何でパクられたんです
か?」
C「喧嘩だよ! オメエなんだったんだよ」
A「俺は道交法と窃盗です 、バイク盗んで暴走し
てたらマッポにパクられちゃたんです」

つまり彼等のグルメ話は、少年院での話で盛り上がっていたのです。
少年院は彼等の青春期の思い出の場所で、現在は職人としてルールを守り、現場や会社では重要な人材
として活躍しているのです。